顎関節症の治療
顎関節症を正しく治療するためには精密な検査、デジタルでのデータ収集、的確な診断が不可欠です。歯科は噛み合わせに限らず歯科医の経験と勘に頼ってきた側面があります。名取歯科医院ではすべての治療は、デジタルデータと検査のもとに行います。歯科用 CT / レントゲンを基本に噛み合わせと力をデジタルで計測して数値化する Tスキャン、必用な場合は軟組織を撮影する MRI (提携医院で実施)を使って検査をおこないます。取得した様々なデータから、患者さんへ分かりやすい治療計画をお話しすることを心がけています。
顎関節症は複数の原因が重なっておきています。ですから「○○をすれば治る」というような解決策はありません。多面的で患者さんの身体に負担のない方法を選んで長期的に治療をすることが世界的な基準として見直されています。
歯科治療のゴールは噛み合わせ
約30年顎の不調に悩んできた私にとって顎関節症治療は、まさに私のライフワークです。その辛さや不自由は私自身が良く知っています。歯科治療のゴールは噛み合わせです。 どんなに綺麗に歯を治療しても噛み合わせが悪いままだと、治した歯が割れたり欠けたりします。これは天然歯でもインプラントでも同じなのですが、しっかり取り組む人が少ないのが現実です。このように噛み合わせが軽視されているのはある意味、歯科医の怠慢ではないかと私は考えています。
無くなった歯をインプラントで復活させたり、歯の穴を埋めたり、痛い虫歯を治すのは患者さんにとっても分かりやすいのですが、噛み合わせ治療のように「見えにくく、直ぐに効果を感じにくい」ものは、患者さんとドクターの二人三脚で地道な治療が続きます。そのため手間を惜しんだり、患者さんのクレームを恐れて根本的なかみ合わせの治療をせずに、安易にスプリント治療(マウスピースの様なもの)だけをおこなう場合も多いので注意をしてください。
名取歯科医院では、2022年8月コンピュータによる咬合解析を用いた治療(DTR)をより高いレベルで提供することを目的に、世界で45番目 (日本国内では1番目)となる米国咬合(デジタル)の専門医認定を院長として取得しました。
顎関節症の症状
顎関節の異常は一般的に上顎と下顎を繋いでいる関節(ちょうど耳の穴の前あたり)に不調や炎症が起こり慢性化することで自覚症状に繋がります。障害の原因によって顎関節症は、I型 〜IV型 の4種に分類され、症状としては次のようなものが代表的です。
・口を開けると痛みがある
・口を開けると音がする
・口が大きく開けられない
このように口の開け閉めでの違和感や痛みから来院されます。反対に口が閉じにくいという悩みの方もカウンセリングに来られます。偏頭痛や肩こり、歯ぎしりなど一見、関係ないと思われる症状も顎関節症が関連している事もあります。
顎関節症の原因
日本では噛み合わせ(咬合)理論が軽視される傾向にあり、治療理論となっていないため各院、各医師が経験と勘で治療しています。医院では院長の私自身が顎関節症に悩んできたこともあり、積極的に海外の先進的咬合治療を学んできました。名取歯科医院の噛み合わせ治療は、咬合学のマスターピースである Peter E. Dawson (ピーター E. ドーソン)の咬合理論を、10年ほど前から実践しています。要約すると「歯は身体の一部器官で、食べることと咬むことは身体全身の健康に大きな関係がある」という考え方を基本としています。歯が全身に繋がっているとしたら顎の関節や筋肉は影響力が大きいはずです。だからこそ本来、しっかりとした噛み合わせ治療をできる歯科医院が必用なのです。
顎関節症の原因としては次のようなものが挙げられます。
・歯科治療の不具合 (噛み合わせが悪い)
・歯ぎしり、食いしばり
・ストレス (うつ症状や睡眠障害等も含む)
・頬杖、寝相(うつ伏せ寝)などのクセや習慣
・かみ癖 (歯が悪く片側だけで食べる等)
・外的な傷害 (打撲や怪我)
名取歯科医院では、ドーソンの咬合論をベースに、デジタルによる見える化で噛み合わせ治療を進化させた NICK YIANNIOS (ニック ヤニオス) による咬合論に基づいて顎関節症治療にあたっています。アーカンソー州で診療をおこなっているニックのもとには世界中から、顎関節に悩む患者が診療に訪れています。 冒頭にご紹介した通り、私も30年間悩み続け国内外で著名なドクターの治療を受けてきましたが完治せず、2017年に渡米して自らが医師と患者の両面でニックの治療を体験し、私の顎関節症は正常といえる状態まで回復しました。
名取歯科医院の顎関節症治療は噛み合わせの調整、筋肉の緊張緩和、処方による炎症の除去、マウスピースによる補助、生活改善の指導とセルフケアを中心として多面的にアプローチします。基本的に M.I. (低侵襲)な治療を選択します。入院を伴う外科手術が必用な場合は、総合病院の口腔外科と連携して治療にあたります。
顎関節治療治療費
アクアライザー 診断用装置 | ¥7,000 |
DTR Therapy (デジタル機器を用いた咬合調整法) ※本調整(チェック2回まで)含む |
¥330,000 |
筋弛緩作用のある製剤注射 1回 1.25ml | ¥55,000 |
筋弛緩作用のある製剤注射 3回 (4ヶ月毎・1回あたり1.25ml) | ¥110,000 |
調整料 (咬合調整後6ヶ月) | ¥10,000 |
MRI診断料 | ¥11,000 |
センサー交換 | ¥5,500 |
※症状によっては「DTR Therapy」の適用が出来ない場合もあります。そうした場合や、当院での治療が困難だと判断した際には責任をもって専門病院をご紹介致します。
※お支払いは現金、クレジットカード、デンタルローンがお選び頂けます。
※治療費は、治療期間と同様に個人差があります。まずはお気軽にご相談ください。
※終了後のメンテナンス料は別途頂いております。