噛み合わせの治療は誰がするのか?
人間は上の歯を下の歯を噛み合わせる事によって、噛むという行為が成立し、物を食べる事が出来るのです。
この「噛み合わせる」行為は無意識に行うのが通常であり意識して行っているわけではありません。
歯科医院で医師に「ここで噛んでみて」と指示されて、赤または青のカーボン紙を噛んだ経験がある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
患者さんが「違和感があります」と言えばその部分を削るなど調整し、またカーボン紙を用いて患者さんに歯を何度か噛み合わせてもらい、患者さんが「大丈夫です」と言えば治療は完了となります。
しかしこの方法は、不正確であり、正直間違いだと言わざるおえません。
最近のことですが当院にいらっしゃった患者さんで、他院でインプラントやセラミッククラウンを入れるなどの治療をされたそうですが「治療後に噛めなくなった」と訴えてこられました。
治療をした歯科医師にその窮状を訴えたところ「インプラントやセラミックは治療するが噛み合わせは治療しない」と言われたそうです。
ここで問題です。噛み合わせの治療を歯科医師がしなかったら、誰が噛み合わせの治療をするのでしょう?
確かに歯科医師の仕事は主に虫歯や歯周病などの治療、予防が多くなります。しかし悪い歯並びや噛み合わせは、虫歯や歯周病だけではなく、顎関節症や顔や体の歪み、頭痛や肩こりなどにつながる可能性もあり、全身の健康にも影響する可能性があります。
歯科医師の治療領域は歯だけではなく、口全体、舌、顎(顎関節)なども含まれる大切な仕事です。噛み合わせを治すのもまた、歯科医師の仕事であると、名取歯科医院では考えています。