患者さんとの信頼関係
昨年、2023年のことですが、私の師匠であるDr. Robert Kersteinからのご紹介で、台湾の患者さんが来日され名取歯科医院で治療しました。その患者さんのお話を伺うと、台湾や香港の歯科医師のもとへ通院しても、顎関節症治療はうまくいかなかったとのことでした。
師に紹介頂いた患者さんですので、私の中のハードルも自然と上がりました。だからといっても治療方法が変わるわけではありません。普段と同じように、デンタルドックを受けていただき、データに基づいた治療方法をご提案し、ご説明した後、患者さんの理解と同意を得て顎関節症の治療を開始しました。
患者さんは私を信じ、私は自身の信じる治療法を彼に施しました。幸い治療は成功し患者さんのお悩みを解決することができたことに、心から安心いたしました。
医療の現場では、常に新しい知見や技術が求められますが、その中でも根本にあるのは患者さんとの信頼関係であると私は考えます。歯科医師が患者さんに信じていただくために大切なのは、データに基づいた治療方法の提示と、その治療方法を患者さんが理解し納得していただけるようにお話しすることです。そうして信頼していただいたからこそ、私は全力で治療に当たることができましたし、その結果として良い結果につながったのだと考えます。