神経を抜いた歯が再び痛む理由と適切な治療

患者さんからのよくある質問の中から「神経を抜いた歯がなぜ再び痛むのか？」という疑問についてお答えします。この疑問は多くの人が抱える歯の問題に関連しており、その理由と適切な治療について説明します。

まず、虫歯が進行し、細菌が歯の神経に到達すると、強い痛みが発生します。この段階での処置は神経を除去するために根管治療が行います。しかし、根管治療中に感染の進行を抑えないと、細菌感染が拡がり、今度は歯を支える組織に炎症が及び、神経を抜いたのに歯が痛むという状況になる場合があります。
この場合の治療は、すでに神経がありませんから、もともと神経があった歯の幹の中の汚れを根管治療できれいに除去することになります。治療の際は細菌の増殖を防ぐためにラバーダムを使用します。

しかし、根管治療が完璧であっても、100%の保証はありません。本来は歯の中には神経と血管が存在し、これらが歯の免疫を維持しているからです。したがって、歯科治療の際には、神経を抜く前になるべく神経を保存することが出来るないかを考えることが大切だと名取歯科医院では考えます。

こちらは治療から3年経過した患者さんのお写真です。治療前にあった膿の袋もなくなり、症状は正常に戻っていますが、歯の割れるリスクは依然として存在しています。そのため、噛み合わせのコントロールが重要となります。神経を抜いた歯を長く残すためには持続的なケアとチェックは歯の健康を保つために不可欠です。油断せずに定期的な歯科診察を受けることが大切であると名取歯科医院では考え、患者さんにも定期検診の重要性をお伝えしています。