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遠方からの来院に見えること遠方からの来院に見えること

遠方からの来院に見えること


最近の名取医院では北は北海道、南は九州様々なところから患者さんがお越しになるという事態が多く、スタッフ共々驚いております。
数年前はこのような事は全くありませんでした。
遠方から来院した患者さんには共通点があります。それは、まず近所の歯科医院で治療をしたがうまくいかず、次は住んでいらっしゃる県内の歯科医院に通ってみたがこちらもダメ、最後に近隣の国立病院など大きな病院の歯科に行ってみたがここもダメで、最終的に名取歯科医院にいらっしゃったというパターンです。
多くの方が保険診療は勿論、保険外診療も受けたうえでのことです。
勿論、当院を信頼して来院して頂けるのはとても光栄なのですが、それとは別に、そこまでして遠方の医院に来なければならないという事態に陥るということは、普通の事だとは思えません。
私が歯科医師になって30年になりまが、この30年に、歯科業界ではいったい何が起こってきたのかを改めて考えさせられます。
歯科材料のや治療法の改革など、様々な発展があったことは確かです。しかしそれにも関わらず、患者さんには何一つ恩恵が行っていないのではないでしょうか。治療しても歯の不具合は治らず、逆に壊れることすらある。この状況で歯科医師は「患者さんのために治療をしてきた」と胸を張って言うことが出来るでしょうか。
保険外診療を勧めるのは良いでしょう。
しかしそれは本当に患者さんのためになる治療なのか、そのことを歯科医師は常に考えなければいけないと、私は常に胸に刻んでいます。
街には歯科治療の広告が溢れています。新しい素材や最先端の技術は、患者さんに恩恵をもたらすものであるはずですし、そうあるべきだと名取歯科医院では考えています。
名取歯科医院でも保険医療機関の指定を返上し、保険外診療(自由診療)専門の歯科診療所として歯科治療を続けています。この理由は以前からお話ししておりますので割愛しますが、簡単に言えば、保険診療では名取歯科医院として患者さんに責任を果たせ治療提案が出来ないと考えたからでした。
しかし、それゆえに、どの歯科医院でも安易に保険外診療(自由診療)を選択することが決して良い訳ではないとも感じます。
知識や技術の無い歯科医が保険外診療(自由診療)をすることで、治療自体が患者さんに対する凶器となってしまうという場合があります。
実際に多くの方のご相談を受ける中で、歯科医院自体の質の低下について感じることがあり、歯科医師として憂慮すべきと同時に、恐ろしい心持ちすらすることがあります。

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